概要

06系は千代田線の輸送力増強を目的に登場した通勤形電車で1992年12月に登場し、1993年3月18日から営業運転を開始した。その後は増備される事もなく、新型車両の導入は2010年の16000系に以降したため、総数は1編成10両のみとなっている。

外観

外観は07系と共通の大型曲面ガラスを採用したデザインで、先頭部に傾斜をつけたスピード感溢れるデザインとなっている。千代田線に投入されたので帯は緑色となった。当初連結面は転落防止幌が未設置だったが、後年になって設置された。行き先と種別は前面側面共にLEDが採用されている。

内装

室内は他の地下鉄車両と同様4扉ロングシートで扉窓が下方に拡大されている。壁紙は和紙をモチーフに・床は外側が浅紫色の砂目模様で中央がねずみ色に・座席はエメラルド色を基調とした砂目模様入りのバケットシートが採用されている。

各扉の上部にはLED式の車内案内表示器が設置されており、次駅や乗り換え案内が表示される。ドアチャイムも装備されており、開閉時に鳴る。

走行機器

同時期の登場した07系と同様制御装置はVVVFインバータ制御が採用されたが、素子は日本で初めてIGBTが採用された。製造元は東芝。設計最高速度は110km/h・加速度は3.3kmh/s・減速度は常用3.7kmh/s・非常4.7kmh/sで歯車比は7.79と高めになっている。

1C1M制御のため万一1個の主電動機が故障しても性能の低下を防ぐ事が可能である。MT比は4M6Tと低めだが、主電動機が205kWの物が4基搭載されてるため、6M4Tの6000系と同等の性能を確保している。

歴史

1992年12月 落成
1993年3月18日 営業運転開始
2004年9月26日 千代田ワープ号として綾瀬ー霞ヶ関ー(連絡線通過)ー新木場間で運転される
2015年1月28日 運用離脱
2015年8月9日 新木場へ回送

現在

2015年1月28日を最後に運用を離脱した後は綾瀬車両基地に留置されていたが、同年8月9日の終電後に新木場に廃車回送された。

運用

登場時はMT比の関係で小田急に乗り入れていなかったが、その後は6000系・16000系と共通で取手から唐木田まで広範囲に運用されていた。本形式は1編成しかいないので出会うのはかなり難しい車両だった。
現役時代の運用路線は以下の通り。

常磐緩行線 全線
千代田線 全線

小田急電鉄

小田原線 代々木上原駅から新百合ヶ丘駅まで
多摩線 全線

種別

急行
多摩急行
準急

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